今朝は昨晩から降り続いた雨のせいで道路は大渋滞
街に深く覆い被さる物憂げな雲のせいか気分も落ち気味でした
昨日から心に引っかかっている誰かの叫び声がやっぱり痛くて辛くて
彼女の心はいつか晴れ上がることもあるのだろうかと
長々と続くテールランプの紅い光をぼんやり眺めながら考えるともなく考えていました
そのときわたしが視界の端にとらえたのは
大きく膨らんだレインコートの背中が
もんどり打って路面に叩きつけられたかと思うと
まるで反動で起き上がったかのように素早く立ち上がったひとりの男子高校生。
バス停に並ぶひと達もみな、一斉に小さなスマホの画面から目を上げて
目の前で起きた気の毒な光景を凝視して…
いたたまれなかったのかその男子高校生は
ダメージひとつ受けていないかのように軽やかに走り去ろう…として
自転車のチェーンが外れてしまっているのに気がついた。
慌ててそれを戻そうと焦れば焦るほど周囲へ気が散って行くのが遠目にも見えました
わたしはと言えば感傷的になりすぎていたせいか
あまりのショックで、気がついたら泣いていた。
なんの涙。
痛かった、とにかく。
何ひとつその子のためにしてやれることが無いことはわかりすぎるほどわかっていたけれど
仮に渋滞の列を抜け出して声をかけたとて
さらにその子をパニックに陥らせるだけだろうとわかっていたけれど
だけとだからって本当に何ひとつ、指一本も動かさないことを選ぶ自分も痛かった。
雨の日に自転車で通学するなんてどうかしてる
あんな大きな荷物を背負ってレインコートを着てロードバイクにまたがるなんてどうかしてる
何処にもやり場のない”どうかしてる”をどうすれば良いかまたはどうもしなくて良いかわからず、泣いた。
たぶん、今日はすごく不調。