何かを探して目を凝らしたことがありますか?
暗闇と言ってもそれはペタッと塗ったような闇ではなくて
奥行きを感じられる程度には明るさが必要ですが
例えば寝息をたてている子ども達の様子を伺おうとして
彼らがいるだろう場所を凝視しても
なぜかそれはますます見えづらくなります
むしろそこ辺りを全体的に感覚で捉えようとすれば
見つけたかった子ども達の様子が見えて来る
わたし達は、対象物を見つめるために
明るさの中では”それ自体”に焦点を合わせて探し出そうとしますが
暗闇の中ではむしろ”背景”ごと全てを意識するとき
対象物の気配が輪郭を現して来るのです
この世的にものを見ることと
目に見えない世界的に視ることの違いがそれ。