甘えん坊にご用心
甘えん坊にご用心

甘えん坊にご用心

友だちや家族、恋人との距離感がおかしなひとが増えています

人という漢字の成り立ちは人間を横から見て
頭の先から手の先までを現す一画目と
首から下、足先までを現す二画目を組み合わせたもの
ちなみに、正面から見たときの形からできたのは大という漢字。

ひとはひとりで生まれ、やがてひとりで旅立ちの日を迎えます
この世界で生きる誰しもがそうであるのは
わたし達が愛を見つけるために
最終的には他者を必要としていないということの証左です

わたし達は愛の実現のために生まれるのですが
なぜ他者が必要でなくなるか、というのは
矛盾のように感じられることもあります
もちろん、道程にそれは必ず必要であり
この世的に必ずひとりであれ、ということではありません

大切なひとと手を取り
それぞれの課題を見守りながら共に歩く
そんなパートナーを得られるなら
これほど幸いなことはないでしょう

愛を知るために他者との関わりが必ず必要であるのに
その実現のためには他者を必ずしも要しない
…まるで禅問答のようですね
これについても追々記事が増えることでしょうけれど
今日は冒頭の件についてだけ少しお話します

今や世の中には情報を得るためのツールが五万とあります
人々は手に入れることが自分のステータスであると考えています
裸でいたのに身に纏うものを得、靴をはき、
旅路の共に杖も手にし、陽を避ける傘も
馬や牛、たくさんの食べ物や水、家や土地
文明、そして屈強な鎧、武器を得ました

自分を満たすために他者からも奪います
今どこにいる、何をしている
どんなものが好きで暮らしぶりはどう
自ら己のそれを曝け出すひともたくさんいます
あなたもこうしたいんじゃない?
どう?素敵でしょう?幸せそうに見えるでしょう?

あなたは誰かを喜ばせるだろうし
誰かのように
いえ、もっと幸せそうに見えたいと願うでしょう

わたしをもっと喜ばせること、もの、ひと。
それを友だちや家族、恋人にも求めます
相手もまた求めるのだから
うまく行っているときは互いに幸せです

けれどひとたび亀裂がはいれば
心のボタンを掛け違えれば。

すっかり依存しきっていたものを失ったひとはどうなるでしょう
新しい誰かを求めるか
自分を傷つけた誰かをもっと傷つけるか
絶望して自分を消してしまうか
あなたは感情の渦に巻き取られて行きます

人という字は
誰かと誰かが支え合っていることを表してはいません

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