家を巣立って行った子ども達のことを思うことは
わたしはほとんど無いのですが
時折、胸のどこかがぎゅっとなったり
まるで自分が空虚になって不安になったり
共に過ごした時を懐かしんで恋しくなったり
そんな時はきっと
子ども達も同じように思いを重ねているのだと思います
不思議なことですが昔
しばらく家を空けていた時のこと
そろそろ帰らなくちゃなあ、と考えていたその後
ほどなくして母に言われたことがありました
あんたこの前、白いカットソーに長い黒いスカートをはいていたでしょ
そこのキッチンの前の窓のところをスーっとあんたが横切ったのが
あの鏡に映って見えたわよー
ってさ。
キッチンの小窓ってシンクの前にあるのですが
細長くておよそ服装なんて見えないんですが。
あーそういえば歩いているような感じでもなくて
スーって移動してたわ
って…
平気で言ってのける母に唖然としつつ
まあ確かにその日はまんまそんなかっこうしてたわなとか。(そこ)
恋しいというのともちょっと違うけれど(笑)
想いを馳せる者同士の波長が合うと
そんなことがあるのかもしれないね、というお話。
わたしが恋しい時は相手もそう感じていること
会いたいなあとか、交わした約束だとかそういうものは
時空を超えたどこかで結びついているものなのかもしれませんね
子ども達がどんどん巣立って行くなかで
ああ今日も幸せだっただろうかと
ほんのり想うくらいが
もしかしたら本当の幸せなのかもしれませんね