「うちに、割れないコップってある?」と小5五女がいきなり聞いて来た。
うーん、あんたが幼稚園の頃に持ってたお弁当用のコップがもしかしたらまだあるかもね
それで、何に使うの?と聞くと
明日の調理実習でお湯を沸かして紅茶を飲むのだという。
出た、学校あるある=転ばぬ先の杖的発想
せっかく紅茶を飲むならティーカップを使えば良いのに。
カップとソーサーがたてるかちゃりと硬い音が
なんとなく大人な気分を盛り上げてくれること請け合いじゃない。
どうせならティメジャーだのティスプーンだのも使ったりなんかして
優雅なアフタヌーンティーの雰囲気を覗き見てみたら良いのに。
割れないお皿とコップ…かあ。
ちょっぴりソワソワしながら
だけど割ったり欠かせたりしないように緊張して
お湯も使うならしっかりこぼさないようにバランスも。
そういう、なんというか目に見えないものを取っ払っちゃうの勿体無いよね
カップにそーっと唇を近づけて香りも吸い込んで
ふう、っと息を吐いたらすこーしずつあつあつの紅茶を飲む
そのままチラリと友達を横目に見ると
その子も紅茶をこぼさないようにとちょっぴり寄り目になってたりしてね。
いつもはガヤガヤとうるさい調理実習室が
その時ばかりはしーん、となる
そういう体験を何度も共有する
それが学校の醍醐味なんじゃないかなと思うんだけどな。