オフィスでのフルタイム勤務が当たり前になり、1日あたりの歩数がとてつもなく減ったし
なんならデスクについていればいくらお昼休み中と言っても電話には出てしまう=お昼休みがしっかりとれないのがいやで
今年度はお昼休みにはお散歩に出かけよう、となった。
お散歩用のシューズもデスク下に仕込んだし…ってことで本日もてくてく。
40分ぴっちり歩くと大体5,000歩近くは行ける!
1日10,000歩近くを数ヶ月とことこ歩いたら足首を痛めてしまったので
まあまあ慣れるまではこのくらいでもぜんぜん良いか、ってことにしている
で、今日はいつもとはぜーんぜん違う方角にあてもなくとことことこ
これがもうめちゃくちゃ楽しい。徒歩だから路地も迷い込み放題!
逆走もなけりゃUターンも自由自在思いついた時にして良い。
すてきな公園を見つけたらぶらんこに揺られても良いし
車でしか通ったことのない地域を細々巡るのも楽しい
少し頑張って遠くの神社まで行ってみようかなーと思ったけれどなんとなく路地に入り込んだらオフィスに向かう道に出ちゃった、
ほんならいつもの大きな神社でも行こうか、という流れになって
ふと目に留まった桜に惹かれていつもとは違うところから境内に向かう
少し前に女性がひとりでやはりその神社に向かっているのが見えたので
そのひとがお詣りを終えるまで、と大きな大きな御神木を巡っていた。
その足元にはたくさんの蘖がにょきにょきと芽を出していて本当に愛らしかった。
しはらくそれをぼんやり眺めてから拝殿を見ると、さっきの女性が丁寧にお詣りをしているのが見えた
なるべく圧にならないようにとそろり近づくと女性が振り返り…
「あれ?」という顔をした。
「あれ?」わたしも思わず声を上げる。
「○○先生!」
まぁまぁ、なんとそれは我が家の長女が幼稚園に入園したとき初めてのの担任をしてくれた先生だった。
「どうしてこんなところに?」
互いに声を上げて、同じように笑う。
わたしは、すぐそこで働いているんです、と言うと彼女は興味深そうにいろいろと話しかけてくれる。
彼女は確かわたしのひとつ年下で、市内から遠く離れた場所にお引越しをしたはず。
旦那さまは会社勤めをやめて木こりになった、と伝え聞いていた。
切り出した木で家を建てて家族4人で森と仲良く暮らしている様子を娘が年賀状かなんかで見せてくれた。
「もう何十年ぶりですかね」と彼女は驚きが醒めぬように言い、
第一子を妊娠していて出産間近で不安だったとき
陣痛中こそ、我が子を母として初めて守ることが出来るとわたしが言ったようで
それを胸に陣痛を乗り切りました、と伝えてくれた。
今年度から農業大学校で学び直しをすると言うことでお詣りに来たのだそう。
ずっと気になっていた神社だった、と。
それにしても今日、この時間にこんな場所で再会するなんて…と
ふたりでしばし嬉しい奇跡を味わい、またきっととこかで会えるでしょう、と手を振って別れた。
わたしがシングルになった、と言うと少し驚いてはいたけれど
「でも、とても楽しそうですね」と言ってくれた。
「昔からいつも楽しそうに見えていました」って。
そうですね、いつもとても楽しいですね。と答えながら
ほんとに、何もかもが素晴らしく美しく整っていることを再確認出来たことも嬉しかった
わたしもあの御神木の足元の蘖のように
思い切り手を天にのばしてぐんぐん成長するのかもしれない