思い違い
思い違い

思い違い

目では未だ見えぬ遥かに理想郷を求めて旅するひとがいて
ある時は順風満帆、目一杯に広げた帆に風を受けてグイグイと航路を進んだり
雨を浴びて何もかもを洗い流されたり星を眺めて波間に揺れる夜があったりもする
帆をたたむ日があって風がまるで敵に思えるような日さえあるだろう

間に間に見える小さな、ある時は巨大な岩を避けながら進むとき自ずと進むべき道が見えてきて
そのうちひとは知る
何処かへ向かう旅それ自体が求めていた何処かでもあることを。

そんな物語を読み聞かせてもらいながら
人生における岩とは何かを考える

困難な課題、挫折、痛みや苦しさ
それらがそうであろうと思っていたこともあるけれど実は
甘え、忍耐しないこと、嘘、怠惰
つまり過度に守られることや決めつけられた道からそれることを禁じられること気まぐれに与えられる甘いお菓子
もしかしたらそれこそが、と思えて来る

テレビもゲームもない家庭に育つことだって
まんざらじゃないと思えてくる
インターネットやゲームの沼にハマるという大きな岩に座礁する船があちこちに見える

いつでもその岩を消すことは出来る
今すぐにでも?
今すぐにでも。

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